13日に行われたスペイン・スーパーカップ準決勝バルセロナ対レアル・ソシエダは1-1で120分間を終え、PK戦3-2でバルセロナの勝利に終わった。
ファイナル・フォー形式となって2年目のスーパーカップは、新型コロナウイルスの影響でサウジアラビアではなくスペインのアンダルシアで開催。この試合の舞台はコルドバの本拠地ヌエボ・アルカンヘルだ。
バルセロナはグラナダ戦の後半に太ももを痛めたメッシが試合当日の練習にも参加できずに欠場。クーマン監督はGKテア・シュテーゲン、DFミンゲサ、アラウホ、ラングレ、ジョルディ・アルバ、MFデ・ヨング、ブスケッツ、デンベレ、ぺドリ、グリーズマン、FWブライトバイテをスタメンとして起用している。
試合の立ち上がりはソシエダがボールを保持して積極的にゴールを狙い、バルセロナが押し込まれる展開。しかしバルセロナはロングボールを多用することでソシエダのDFラインの裏を狙い、その後、徐々にソシエダを押し込んでいつものポゼッションフットボールを見せていった。
ぺドリを中心としたパスワーク、デンベレの個人突破が際立つバルセロナは、それでも何か決め手を欠く状況が続いたが、39分にスコアを動かすことに成功。ブライトバイテのスルーパスからペナルティーエリア内左に侵入したグリーズマンがクロスを送ると、デ・ヨングがヘディングシュートでネットを揺らした。
1点リードで試合を折り返したバルセロナだが、49分にオジャルサバルのクロスをデ・ヨングが肘で止めてしまいPKを献上。オジャルサバル自身にこのPKを決められて、スコアはタイに戻されている。
ここから試合は攻守が激しく入れ替わる展開に。バルセロナはデンベレ、ペドリがフィニッシュまで持ち込むが、前者のシュートは枠をわずかに外れ、後者のそれはGKレミーロに弾かれる。クーマン監督は78分にブライトバイテをトリンコンに代えたが、大きな効果はなく勝ち越し弾を決められぬまま後半を終えた。
クーマン監督はぺドリとブスケッツとの交代でピャニッチとリキ・プッチを投入して、延長戦前半を開始。開始から3分後にはソシエダの途中出場サルドゥアに強烈なミドルシュートを放たれたが、凄まじい横っ飛びを見せたT・シュテーゲンが片手でボールを弾く。また100分にはグリーズマンを起点とした速攻からデンベレが右足でシュートを放ったものの、こちらはレミーロのさらなるセーブに阻まれた。延長戦前半も、得点は生まれず終了する。
延長戦後半になっても、両チームとも歯痒い状況が続く。バルセロナはグリーズマンが自らゴールを狙った直接フリーキックのこぼれ球から決定機を迎えたが、またもレミーロの壁に阻まれる。対するソシエダはそのバルセロナの決定機の直後にオジャルサバル、さらにヤヌザイが直接フリーキックからゴールを決めかけるも、どちらもT・シュテーゲンが好守を見せた。結局、試合は両GKが輝きを放ち続けて120分間が終了。決着はPK戦に持ち込まれた。
PK戦、先攻のソシエダは1本目のバウティスがシュートをT・シュテーゲンに止められ、対してバルセロナの1本目デ・ヨングが蹴ったボールは左ポストを叩く。そしてソシエダは2本目オジャルサバルのシュートもT・シュテーゲンに弾かれ、一方バルセロナは両利きデンベレが右足のシュートを決め切って1点をリードした。
3本目、ソシエダはウィリアン・ジョゼのシュートがポストを叩いたのに対して、バルセロナはピャニッチが冷静に決め切って、さらにリードを広げた。が、4本目でソシエダのミケル・メリノが決めたのに対して、バルセロナはグリーズマンが枠外にシュートを飛ばして点差は1に。運命の5本目、ソシエダはヤヌザイがしっかりシュートを枠内に収めたものの、バルセロナもリキ・プッチが決め切って勝負あり。バルセロナがPK戦3-2で、レアル・マドリー対アスレティック・ビルバオの勝者と対戦する決勝に駒を進めている。